2019年7月に公開になった『Girl ガール』は、
第71回 カンヌ国際映画祭での3冠に輝いたベルギー映画です。
トランスジェンダーの少女ララが、思春期の心や体の変化の悩みながらも、
バレリーナになる夢をかなえようとします。
バレリーナ仲間たちからの陰湿ないじめ、厳しいレッスン、ホルモン治療による心の乱れと
次第に焦りと不安に追い詰めれれていき、ララが選択した究極の結果は――‼
監督・キャスト
監督・脚本…ルーカス・ドン
ララ…ビクトールポルスター
ララの父…アリエ・ワルトアルテ
あらすじ
15歳のララは、国内有数のバレエ学校に編入するために、タクシードライバーの父親と、6歳の弟ともに引っ越してきます。
トランスジェンダーのララは、第二次性徴による男らしい体になるのを抑える療法を受け、
バレエ学校では、股間をテーピングして、レッスン後もシャワーを浴びず、トイレで着替えています。
体のコンプレックスから、うまくクラスメイト達に馴染めないでいるララ。
厳しい個人レッスンの成果もあって、正式に学校への編入を認められます。
ホルモン療法も始まりますが、その成果がなかなか現れない事への不安と焦り。
何も言わないララに、父親は「女性になることを、急ぐことはない」と励ましてくれます。
バレエ学校でも徐々にに頭角を現していくララでしたが、
最大のネックは“ポワント(つま先立ち)”でした。
本来なら、12歳から徐々にトゥシューズでのポワントのレッスンをするのですが、
レッスン歴の短いララの足にはかなりの負担がかかっていました。
その上、男性としてのカラダになると更に、負荷が大きくなります。
だから、ホルモン療法の成果が遅いことに焦りを感じてしまい、
医師に薬を増やしてもらおうとしますが、許可されませんでした。
ある日、クラスメイトの一人が誕生日だという事で、ララはお泊まり会に誘われます。
楽しくなるはずだったのに、そこでララは、クラスメイト達の陰湿ないじめを受けてしまいます。
ララは急いで家に帰ると、家には父親が恋人とディナーを楽しんでいて、一層、固く心を閉ざしてしまいます。
父親が、理由を尋ねても、「大丈夫」と繰り返すばかり。
成果が出ない事への焦りと不安。
そして体調をも崩してしまい、ララは倒れてしまいます。
体が健康でないと、2年後の手術はできないと医師に告げられるララ。
学校も休んで、家で家事をして過ごすララは、表面的には落ち着いているようでした。
けれども、遂にララはある衝撃的な決断をすることに――‼